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おもためコラム

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食物繊維足りていますか?

不足している食物繊維

便秘で悩んでいる人が増えています。便秘の原因で多いのは食物繊維の摂取不足。穀物、野菜などのとり方が少なくなっているからです。日本人の食物繊維の摂取量は現在、1日16g程度。成人の目標摂取量は1日20〜25gとされているので、まだまだ足りないということです。
食物繊維は便秘防止以外でも最近は注目されています。糖尿病、動脈硬化、大腸ガンなど生活習慣病の予防に食物繊維は大きな役割をはたしていることがわかってきたからです。

食物繊維も種類いろいろ

食物繊維とひと口にいっても、それは一種類だけではありません。セルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチン、アルギン酸など多くの種類があります。
そしてこれらは、水にとけにくい不溶性食物繊維と、水にとける水溶性食物繊維の二つに大きく分けることができます。野菜、穀物などに多く含まれているセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどは不溶性。果物やニンジン、カボチャのような一部の野菜にも含まれているペクチン、昆布やわかめなどの海草に含まれるヌルヌル成分のアルギン酸などは水溶性です。
不溶性と水溶性では体内での働きに違いのあることがわかってきています。血中コレステロールを下げたり、血糖値の上昇を抑制する効果の高いのは水溶性の方です。排便を促し便秘解消には水溶性より不溶性食物繊維の方が効果が期待できます。

食物繊維のとり方のポイント

食物繊維は穀物、豆、野菜、いも、きのこ、果物、海草などに多く含まれています。穀物では玄米、胚芽米など、野菜では緑黄色野菜(ホウレン草、ブロッコリー、シュンギク、ニンジンなど)や、根菜(ゴボウ、レンコン、タケノコなど)、未熟大豆の枝豆、豆では皮ごと食べる大豆(煮豆、納豆など)、海草ではヒジキ、果物ではキウイフルーツ、リンゴ、バナナなどは特に多く含みます。
食物繊維を十分にとるには、穀物を主食として毎日とり、食物繊維の多いおかずも添えることが一番です。野菜は生より加熱した方がかさが減るので多く食べられ、食物繊維も多くとれます。味噌汁、スープなどの汁物はできるだけ実だくさんに。大豆の煮豆を常備したり、調理の手間のいらない納豆や、市販のきんぴら、ひじきの煮物などもおすすめです。

食物繊維は種類により整理作用が異なるので、精製された一定の成分のサプリメントより、いろいろな食品からとるのが理想です。 食物繊維の摂取が十分かどうかは、排便が毎日あるかどうかが一つの目安になります。

大滝緑(おおたきみどり)プロフィール
千葉県出身、大阪府在住。
兵庫栄養専門学校卒業。
1964年より食品研究家、河野友美が主催する「河野食品研究所」に勤務。
原稿執筆、講演活動を行う。
1999年よりフリーの食品研究家として活躍中。
趣味は、色鉛筆による野草・草花のスケッチ。
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