日本理容美容教育センター

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おもためコラム

おもしろくて、ためになるコラムをお届けします。

GOOD LUCK

新しい年が始まりました。早くも1ヶ月が過ぎています。
2005年は貴方にとって、未来からどのような新しい風が吹いていますか?
目を閉じて、両手を前にかざして、貴方に吹く新しい風を手の平で感じてみてください。
・ ・・・・・貴方に向かって未来からどのような風が吹いていますか・・・・・・・?
      その風を感じてください。

1月2日、私は従妹から「GOOD LUCK」と言う本を贈られました。 「貴方に幸運が来るように…」と贈られた本は、昨年 紀伊国屋書店で長くベスト1を続けたものでしたから、グリーンの表紙だけは見覚えがありました。
私にこんな素敵な贈り物をくれる従妹に感謝して、早速 新年のコタツの中で数時間を夢中で読み終えました。それは解り易く「幸運と不運」の考え方を理論的に解説して「偶然に幸運がこない事」を伝えていました。皆さんの中にはすでにお読みになった方も居られると思いますが、ストーリーは自分の計画している未来や夢について成功するためにどうしたらいいかを具体的に示しています。

2人の幼なじみの登場人物が54年ぶりに公園のベンチで再会することから始まります。仕事も財産もすべてを失い変わり果てた友人に、成功している友人が「魅惑の森」の物語を話して「立ち直る方法を伝える物語」です。
「魔法の4つ葉のクローバーを手にしたものには幸運がもたらされる」という奇跡のクローバーを探す物語は「愛、仕事、富、全ての面で限りなき幸運をもたらしてくれる4つ葉のクローバー」を広大な森に探しに行く2人の騎士のストーリーです。初めは2人とも同じ思いで森に向かうのです。しかし登場人物のノッドは物事を深く考えずにあちらこちら尋ね回るだけで時間を過ごしてしまいます。そして最後は「人を信じられず自分の願いが間違っていたのではないか」と自らをも疑って夢を諦めてしまいます。
一方のシドは一つの手がかりを深く考え、それを実現するため「自分が出来る事を一つ一つ積み重ねてゆくタイプ」で「自分の夢が現実になるように様々な準備」をします。そして夢を楽しみに思い描き、夢を具体的に現実にしていきます。
条件を整えた後、森の中で自分が耕した小さい場所にクローバーを咲かせて、幸運をもたらすクローバーを手にする事ができます。
幸運を手に入れる為には人はどうしたら良いかを説いています。

*《幸運が訪れないからには、訪れないだけの理由がある。幸運をつかむためには、自ら下ごしらえをする必要がある。》
*《下ごしらえを先延ばしにしてしまえば、幸運は絶対に訪れてはくれない。どんなに大変でも、今日できることは今日してしまうこと。》
*《幸運を作るというのは、つまり条件をみずから作ることである。》
*《幸運の下ごしらえは自分にしか出来ない。幸運の下ごしらえは、今すぐにはじめることが出来る。》
*《幸運のストーリーは・・・・、絶対に偶然には訪れない。》

著者のアレックス・ロビラとフェルナンド・トリアス・デ・ベスは、共にマーケッティングの専門家です。世界的に有名な企業を成功に導きキャリアを積んでいます。
マイクロソフト社やソニー、ホンダ、メルセデス・ベンツなどを、心理学や民俗学、消費行動、人間学を駆使して新しいマーケッティング戦略で大幅な売り上げ増に導いた2人の共書です。経済学者の書いた短い成功へのステップはシンプルで、誰もが自分の未来を開くことができると伝えています。

色彩と言う仕事の中で私はマーケッティングの仕事に携わり商品の色彩、パッケージ、展示会場、売り場作りなど、成功に導く要因の一つである色をアドバイスしています。
マーケッティングは「全て物を売るため」です。物の誕生から売り出すまでがマーケッティングです。そして「コレしかない」と気に入ってくれたお客様に代々使ってもらう事が一番大事です。いかに古いお客様を大切にして買ってもらうかが重要であり、また1人の新しいお客様を取るのには7倍の経費がかかります。今いるお客様はとても大事なマーケットです。お客様のニーズに合わせてものづくりをする事が1番大事です。
今の時代であれば物を売るのは難しいので、いろんな角度でやりながら買ってもらうのです。

理容美容業界であれば、一度来てくれたお客様を大事にして代々長く来てもらう事でしょう。お客様が満足した時から利益が出ると言えますから、お客様がどういう物が欲しいかを毎回丁寧に質問してつかむ事です。質問が重要です。ここから仕事が始まります。
お客様が来てくれないのは「不景気」が原因ではなく「飽和」しているからです。
それではどうしたら良いでしょうか?
お客様の気持ちになって考えて見ることです。
皆様の技術を含めたサービスの中に新しさをどこまで出すことが出来るか、満足度を追求する事ではないでしょうか?髪であればファッション性。人間の欲望は無限だからそれに対応できるようでありたいですね。
ベーシックなデザインのものであればもっともっとそれを極める事でしょう。
個性を優先させるならばその人にとって新鮮なものを提案するなどです。

消費者は不穏な政治経済と気候の今だからこそ「平和」「幸福感」を求めています。
貴方に今できることは、出会いの中でお客様を癒して、元気にして差し上げる事ではないでしょうか。
相手の希望や願いをしっかり受け止めてあげる事ではないでしょうか。
さらに、その中で貴方がプロとして責任を持って最後までその人を美しくして差し上げる事が大事です。
お客様が「きれいになったら元気になるわー…」と言う感動を毎回与えることを目標にしたいですね。
貴方も目の前の人に喜んでもらい元気にすることができたら嬉しいのではないでしょうか?
最後の最後まで相手の気持ちになったらまだまだする事があります。

貴方の幸運を一つ一つ積み上げていく毎日を送れますように私も願っています。
幸運の下ごしらえは今すぐに始めることができる…
「Good Luck」

【参考図書】
「GOOD LUCK」
著者:アレックス・ロビラ/フェルナンド・トリアス・デ・ペス/田内志文(訳)
出版社:ポプラ社
門園富美子(かどそのふみこ)プロフィール
株式会社カラーワールド代表取締役。
アメリカのシステムを取り入れたカラーコンサルタント資格を取得後、カラーワールドを設立し代表を勤める。イメージカラーコンサルタントとして、数多くのカラーコーディネート指導を手がけるかたわらコンサルタント養成講座を主催。40名余のコンサルタントを排出。
大手企業、ファッション業界、ブライダル業界の研修会講師を歴任。
現在、NHK文化センター数箇所および毎日文化センターの専任講師。
NHKテレビ関西スクエアー等、家庭向け番組にレギュラー出演。
著書に『カラーコーディネート―おしゃれを楽しむ』(保育社)がある。
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