おもしろくて、ためになるコラムをお届けします。
花のパワーで元気になる!



よろしくお願いいたします。
まず、花療法についてご紹介させていただこうと思いますが、若い方には療法という言葉よりセラピーという言葉のほうがおわかりいただけそうですから、花セラピーと言いかえさせていただきます。
花セラピーとは、体や心の不調を、花のもつ不思議な力で癒し、活力をよび戻そうというものです。
○疲れをとりたいとき … カーネーション(花言葉「幸せをよぶ」)
○ぐっすり眠りたいとき … カスミソウ(花言葉「満天の星」)
○もっと元気になりたいとき … ヒマワリ(花言葉「応援」)
○人間関係を円滑にしたいとき … キンギョソウ(花言葉「やすらぎ」)
など、それぞれの状態にあわせた花飾りや花贈りを提案させていただいております。
さて、皆さんが理容美容の世界に入られたきっかけはといえば … 様々な理由があると思いますが、花セラピーは、一体、どのように生まれたものなのか … 語らせてくださいね。
三十代の後半に大きな病気をして、その後の体調がすぐれない日々が続いたのですが、そのころに偶然、近所に住んでいた東洋医学の先生と知り合いになったのです。その方は中国人で、当初日本語があまり上手でなかったので文章を書くお手伝いをし、それがきっかけで東洋医学を学び始めました。ある時、先生のところに、東洋医学と花をテーマにした原稿の依頼が来たのです。私は子どもの頃から花が大好きだったので、共著という形で一冊の本にまとめました。これが「花セラピー」との最初の出逢いです。
学校を卒業以来、ペンをとったことはめったにありませんでしたから、文章を書くなどということは、まったく想像もしませんでした。ただ困っている人の手助けができる、喜んでいただけるということが、私の張り合いにつながったのだと思います。
おかげさまでこの本は、読者からの反響が大きく、その後も花をテーマにした原稿の依頼が来るようになりました。そこで中国の文献などを調べたり、それにカラーセラピー(色彩療法)やアロマテラピー(香りの療法)などをプラスしながら、独自の「花セラピー」を確立していきました。
その間、積極的に花を飾ったり、育てたりするようにしました。
そうするうちに、病後の体調不良も徐々に回復していきました。
さて、皆さんがお勤めや学校の行きかえりにガーデニングをしているお宅の前を通ることがあるでしょう。
あまりの可憐な花姿に思わず足を止め、見入ってしまったことありませんか。
また、小学生の頃、鉢にアサガオの種をまき、早く芽が出ないかと、毎日水をやり、声をかけ、その後、花が咲いたときには思わず歓声をあげてしまった … など感動したという経験は誰でもあると思います。
私たちは花との交流から、たくさんの元気や優しさをもらっています。
けれど、花はそれぞれの色も香りも形も違いますし、東洋医学でいう「気」も異なります。心や体に対する影響も、それぞれの花で少しずつ違うのです。
花を見たとき、パッと目に留まる花がありますよね。それが何色の花か、どんな形の花かということに、自分の体調や精神状態が反映されるのです。
例えば、ハイビスカスのような赤い花に目がいったら「ああ、気持ちが落ち込んでいるから元気を欲しているんだな」とか、マリーゴールドのような黄色い花が目についたら「胃腸が少し疲れてるな」とか。
これが花が私たちに与えてくれるメッセージなのです。人間は無意識に自分が必要としているものを求め、バランスをとろうとしています。
花セラピーの第一歩は、まず、気になる花、好きな花を生活にどんどん取り入れてください。それから花の効用を調べてみると、心と体が必要としているものがわかるはずです。
日本女子経済短期大学(現嘉悦大学短期大学部)卒業。東洋医学に関心を持ち学ぶうち、植物の「気」、特に花の「気」に注目し、花療法の研究を始める。
最近の著書「片桐義子の花日記」。