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おもためコラム

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クリスマスと新しい年への花セラピー

ポインセチア写真
ポインセチア
センリョウ写真
センリョウ
マンリョウ写真
マンリョウ
12月に入ると街は緑、赤、白のクリスマスカラーでいっぱいになります。赤は愛と犠牲を、緑は希望と信仰を、白は純潔を表すといわれます。常緑のヒイラギや赤い実もこれから来る春を暗示し、希望をあたえてくれます。
さて、クリスマスに好まれる緑と赤のコントラストが美しいポインセチアも寒い冬の生活に彩りをそえてくれます。ポインセチアはたくさんの「気」を発し、見る人に活力と元気を与えてくれる陽の花です。真っ赤なホウ葉は、寒さで硬直した心と体に温かさを感じさせ、血行がスムーズになるのを実感できるでしょう。血液の流れがよくなれば、冬に多い冷え症や寒さや忙しさからくる無気力感からの脱出にも効果が期待できます。年末は一年中で一番気ぜわしいとき。様々な雑事を片付けて、新たな気持ちで新年を迎えたいと思うのは誰しも同じですが、忙しさでついイライラし、周囲に八つ当たりしてしまったり、疲れて食欲減退ぎみになりがちです。ポインセチアは、花色の効果により食欲増進にも役立ちます。さらに大脳を刺激して神経を興奮させ、何事にも積極的になる意欲を引き出してくれます。家族が集うリビング、サロンやオフイスの中心に飾ってください。
ところでポインセチアの真っ赤な花のように見えるのは、実は葉が変化したホウ葉で、花は黄緑色の中心部分です。北欧では赤い色に魔よけの力があるとされ、好んで飾られました。

また、年末からお正月にかけては、お客様を招くパーティが多くなります。
ここで、テーブルの花飾りについてふれてみましょう。
テーブルに飾る花は、花粉が多いものや花粉がパラパラ落ちるものは料理が食べられなくなることがあるので避けましょう。あくまでも料理の引き立て役であることを忘れずに。出席者全員が席についた位置から見えるように、また相手の顔が見えるよう目線より低い場所にセットします。アレンジはシンプルな方が花の美しさが引き立つでしょう。キャンドルの色を考えるのもベストです。例えば赤の色が多いときは白やゴールド、白や淡い花の場合は濃いピンクなどというように。ワイングラスやカクテルグラスなどに、そのまま持ち帰れるような小さなアレンジ(例:ガーベラ+アスパラカス、カーネーション+レザーファン、ミニバラ+カスミソウなど)をいくつか作り、飾るのも素敵です。

お正月の花
新しい年のスタートは、誰しも心引きしまります。
松、竹はお正月の祝木、縁起木の代表です。松は千歳をちぎる木として不死のシンボルであり、門松は歳神様が降臨する場所を意味しています。竹はまっすぐに天に向かって伸びる健やかな姿が、子供の成長や子孫繁栄を表しているとされます。他に和花として、椿、水仙、小菊、赤い実などが多く使われます。

ここでは、お正月に好まれる花材のセンリョウやマンリョウをご紹介しましょう。
新しい年が、経済的に安定し、心豊かに過ごせるよう、実のなる植物をサロンの出入り口や家庭の玄関先に飾ってみませんか。
実のなることは、とてもおめでたいことで、あやかりたいと思うきもちは新年だからこそでしょう。
センリョウの枝の先端の葉の上にたくさん実った濃紅色の果実には、新たな活力を呼び起こしてくれるエネルギーが満ちあふれています。また濃い緑色のつややかな光沢のある葉からは、復活のパワー、よみがえる力を与えられ、多少の困難が生じてもめげずにがんばろうという前向きな気持ちになります。
千両という文字は、江戸初期の「立華正道集」の中に見られますが、それ以前は「仙りょう」と書かれていたようです。
六月ごろ淡黄緑色の小花をひっそりと咲かせ、冬になると鮮やかな紅色の果実をつけるセンリョウは、落葉樹の中でひときわ輝いて見えます。しかし常緑広葉樹林の中で育っているので、寒さや直射日光に弱い性質があります。センリョウはセンリョウ科センリョウ属の常緑小低木に分類されます。
一方、マンリョウは、ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木で、七月ごろ枝先に白い花が咲きます。
センリョウもマンリョウも赤い実がなりますが、センリョウの実が枝の先端の葉の上にかたまって上向きにつくのに対して、マンリョウは横枝から下向きに実をつけます。その実は大きく、センリョウとは違った美しさをかもし出しています。
実のつき方から、センリョウは切り花として、マンリョウは鉢物としての利用が多いようです。
ちなみにカラタチバナを百両、ヤブコウジを十両と呼び、赤い実の数量によって区別しているようです。

近年は洋の花(グロリオサ、オンシジウムなど)をアレンジしたモダンなあしらいが増えています。また小さなカップに松の小枝、赤い実もの、ミニバラ、カスミソウなどを入れ、机の上に置いてみる … そんなちょっとした工夫でお正月気分になれます。ぜひ、身近に花を飾ってください。

片桐義子(かたぎりよしこ)プロフィール
花療法研究家。
1944年長野県生まれ。
日本女子経済短期大学(現嘉悦大学短期大学部)卒業。東洋医学に関心を持ち学ぶうち、植物の「気」、特に花の「気」に注目し、花療法の研究を始める。
著書に「花療法」、「フラワーセラピー花療法」などがある。
最近の著書「片桐義子の花日記」。
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